独自ドメインとVPSで、静的サイトを公開する手順

アプリの紹介ページやプライバシーポリシーは、自分のドメインで公開しておくと信頼されやすくなります。広告を使うなら、app-ads.txt を置く場所としても必要です。この記事では、独自ドメインとVPSで、静的サイト(HTMLとCSSだけのサイト)を公開する流れを説明します。私が実際に行った手順をもとにしています。

全体の流れ

  1. 独自ドメインを取得する
  2. VPS(自分専用のサーバー)を用意する
  3. DNSで、ドメインをサーバーに向ける
  4. Webサーバー(Caddy)を入れる
  5. ファイルを送って、表示を確認する

使うのは、Debian 12 のVPS、Caddy、そして手元のPCから使うSSHとSCPです。

1. 独自ドメインを取得する

ドメインは、ドメイン販売サービスで取得します。年額の費用がかかり、「.com」「.net」などの種類によって金額は違います。購入時は、所有者情報の公開を代行してくれる設定(WHOIS代行)をオンにしておくと、自宅の住所や電話番号が公開されません。

2. VPSを用意する

VPSは、さくらのVPSなどで借ります。月額は、小さなプランなら数百円から千円台が中心です。最新の料金は公式で確認してください。OSは、情報が多い Debian や Ubuntu が初心者には扱いやすいです。

最初に決めておきたいのは、ログイン方法です。パスワードではなく「SSH鍵」でログインする設定にすると、安全性が上がります。秘密鍵とパスフレーズは、誰にも見せず、チャットやメールにも貼らないでください。

3. DNSで、ドメインをサーバーに向ける

ドメインの管理画面で、「Aレコード」を追加します。名前に「@」(ドメイン本体)や「www」「blog」などのサブドメイン、値にサーバーのIPアドレスを入れます。

名前: @       種類: A   値: (サーバーのIPアドレス)
名前: www     種類: A   値: (サーバーのIPアドレス)

設定が世界中に反映されるまでには、数分から数時間かかります。反映の途中は、表示が不安定になることがあります。

4. Caddy を入れる

Caddy は、HTTPS(鍵マークのついた安全な通信)の証明書を自動で取得して更新してくれるWebサーバーです。設定が短くて済むので、初心者向きです。サーバーにSSHでログインして、Debianの場合は、公式の手順どおりに次を実行します。

sudo apt install -y debian-keyring debian-archive-keyring apt-transport-https curl
curl -1sLf 'https://dl.cloudsmith.io/public/caddy/stable/gpg.key' | sudo gpg --dearmor -o /usr/share/keyrings/caddy-stable-archive-keyring.gpg
curl -1sLf 'https://dl.cloudsmith.io/public/caddy/stable/debian.deb.txt' | sudo tee /etc/apt/sources.list.d/caddy-stable.list
sudo apt update
sudo apt install caddy

手順は更新されることがあるため、実行前に Caddy の公式ドキュメントも見比べてください。

5. サイトの設定をする

公開用のフォルダをつくり、Caddyの設定ファイル(/etc/caddy/Caddyfile)に、次のように書きます。

sudo mkdir -p /var/www/mysite

# /etc/caddy/Caddyfile
example.com {
    root * /var/www/mysite
    file_server
}

「example.com」の部分は、自分のドメインに置き換えます。書いたら、設定を読み込み直します。

sudo systemctl reload caddy

うまくいけば、Caddyが自動でHTTPSの証明書を取得します。事前に、サーバーの80番と443番のポートが開いていることを確認してください。VPSの管理画面側にも、通信を許可する設定(パケットフィルターなど)がある場合があります。

6. ファイルを送って確認する

手元のPCから、SCPでファイルを送ります。

scp -i (秘密鍵のパス) index.html (ユーザー名)@(IPアドレス):/var/www/mysite/

送ったら、ブラウザで自分のドメインを開いて表示を確認します。ターミナルで確認するなら、次のコマンドが使えます。

curl -I https://example.com/

「200」が返れば公開できています。

つまずきやすい点

  • 表示されない。DNSが反映されていないか、ポートが開いていない可能性があります。
  • HTTPSにならない。DNSが正しく向いていないと、証明書を取得できません。
  • 403エラーが出る。ファイルの権限が足りない場合があります。

まとめ

ドメイン、VPS、DNS、Caddy の4つがそろえば、静的サイトは公開できます。一度つくっておくと、アプリの紹介ページやプライバシーポリシー、広告用のファイルを、自分のドメインで管理できます。アプリで広告収入を目指す理由も、あわせて読んでみてください。

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